鼻骨骨折整復術とは
スポーツ、交通事故、喧嘩、転倒などで顔面に強い衝撃が加わったとき、鼻は隆起しているため直撃を受けやすく、また骨の折れやすい箇所です。
そのような場合に、鼻骨をまっすぐに、また元の高さに戻すために行わるのが「鼻骨骨折整復術」です。鼻骨だけでなく、鼻中隔の骨折の可能性も考慮して診断・治療する必要があります。
受診が遅れると鼻が曲がったままくっついてしまいますので、鼻骨が骨折している場合、1週間以内には手術を受けなければなりません。
適応症例
- スポーツ、交通事故、喧嘩、転倒などにより、鼻を含む顔面に強い衝撃を受け鼻骨骨折したとき。
- 鼻骨骨折を含む重傷を負い一旦治療を受けたが、腫れがひいても鼻の形状が以前と違い、構造的な問題からその後の鼻症状が懸念されるとき。
治療方法
麻酔薬を染みこませたガーゼを鼻内に挿入し、鼻の中に麻酔をかけます。この麻酔処置は極めて強い痛みを伴いますが、その後の整復時の痛みが大幅に軽減されます。
次に、ガーゼで包んだ専用の器具を鼻内に挿入し、骨折によって落ち込んだ鼻骨を内側から持ち上げます。
骨は受傷後時間が経過するにつれて硬く修復しづらくなるので、1週間以内に行われる必要があります。また、整復後の骨は、固定されるまで再骨折が起こりやすい状態ですので、鼻に強い力が加わらないように注意する必要があります。
鼻骨骨折手術後の注意点
- 鼻骨骨折の手術後も、医師の許可がおりるまで運動はできません。
- 折れた骨がくっつくのには、平均して2週間ほどかかります。その間、鼻に強い力が加わらないよう注意してください。
どのような症状の方が手術をするべきか
鼻骨骨折が疑われるときは、まずご相談ください。鼻骨骨折が確認されれば、基本的に手術をお勧めします。
たとえ患者様が鼻の外観の変化・症状が気にならなくとも、鼻の内側の機能が損傷している可能性があります。